1問目
中高年シングル女性が抱えている将来への不安に対する自治体の取組について伺います。 男女の賃金格差は縮小傾向にあるものの、国税庁の民間給与実態統計調査における令和6年分の調査結果では、非正規雇用を含む平均給与は、男性5,867,000円、女性3,332,000円と、女性は男性の56.8%となっています。
厚生労働省による令和6年賃金構造基本統計調査の概況によると、男女の賃金差は、働き始めたときから女性は低く、最大で月収146,000円の差がついています。同調査では、役職が同じでも賃金は女性のほうが低いことが分かります。
女性の低年金が社会問題となっていますが、原因の一端に、このような社会構造があります。女性は男性に養われるものという考えが当然視されていた時代も長く、親戚や子どもに支えられながら、少ない年金で暮らしている女性がいます。
一方で、知り合いにも公的な支援にも頼れず、声を上げられない高齢女性が取り残されているのではないかと思います。横須賀市がそのような方に公的な支援を呼びかけることは、多くの市民の安心につながると思います。
生活保護制度の周知について
現在、生活保護は、困窮している人が市の窓口に申請することから始まりますが、スマートフォンやインターネットを使いこなせない方にも届く方法、例えばポスターを貼り出すなど、周知を広げる必要性について、市長のお考えをお示しください。
市長答弁
生活保護制度の周知についてです。 スマートフォンやインターネットを使用されていない方もいらっしゃいますので、生活困窮相談の広報よこすかへの掲載、生活保護のしおりの行政センターへの配架など、紙媒体によるお知らせを今後も引き続き行ってまいりたいと思います。
男女の賃金格差について
今は働いていても、将来受給する年金額が少なく、不安を感じている中高年の女性は多いのではないかと思います。男女の賃金格差について、市長はどのように考えますか。
市長答弁
男女雇用機会均等法や同一労働同一賃金という原則が周知されてきたことで、男女の賃金格差は縮小傾向にあり、直近の2024年の格差は、1976年の調査開始以来最も小さくなっています。しかし、依然として男女間に賃金の格差が存在していることは事実です。
こうした賃金格差が生じる理由として、正規雇用と非正規雇用、総合職と一般職など、目に見える要因もありますが、男はこうあるべき、女はこうあるべきといった旧来の慣習や固定観念に根差した見えない縛りも依然としてあると言われています。
国も、女性活躍推進法の改正などを行い、男女の賃金格差の解消への取組を進めていますが、女性の権利を守ることはもちろん、企業の競争力を高め、日本全体の経済の活力を上げていくためにも、男女の不当な賃金格差は解消すべき課題であると考えています。
女性職員の管理職への登用について
横須賀市では、女性職員の管理職への登用を進めていると存じますが、さらなる推進の必要性について、市長に伺います。
市長答弁
管理職になる職員は、職員の能力、意欲、経験などにより決められるべきだと考えるとともに、女性職員を管理職に登用し、活躍してもらう機会が増えることは、大変重要なことだと考えています。
女性管理職を増やしていくためには、候補となる職員に対しては、昇任への意欲を持ってもらえるよう、日頃から働きかけるとともに、管理職の仕事についての研修を行うなど、昇任後の不安を解消するための支援を行い、また、各部長には、昇任候補者となる女性職員を積極的に育成してもらうといった取組を進めてまいりました。
こうした取組により、徐々に女性管理職は増えてきたものの、横須賀市における課長級以上の女性割合は、いまだに1割程度にとどまっており、この状況はもっと改善していかなければならないと感じているところです。
女性割合が低い要因の一つとしては、職員全体で見ると、男性の割合が高いことが考えられますが、将来の管理職候補となる若い世代では、女性の割合が増え、近年の採用では男女比がおおむね均衡してきたところです。こうした若い世代の職員が、早い段階から多様な業務経験を積めるよう、引き続き支援、育成し、さらなる女性管理職の増加に努めてまいります。
会計年度任用職員について
会計年度任用職員の制度は、官製ワーキングプアの原因となっています。同一労働同一賃金は雇用の原則ではないでしょうか。会計年度任用職員の意向を踏まえつつ、正規職員への登用を進める必要性について、市長に伺います。
市長答弁
職員の雇用形態については、担ってもらう業務に合わせて、正規職員、会計年度任用職員といった形態を適切に選択しています。会計年度任用職員には、定型型、補助的な業務を担ってもらっており、正規職員と会計年度任用職員では業務の質と内容が異なるために、給与についてもそれを反映した額となっています。そのために、会計年度任用職員を同一の業務で正規登用をする考えはありません。
2問目(1問1答)
ふじその
会計年度任用職員について伺います。一緒に働いているのに、仕事の内容が違うから待遇が違うのは、人権の点からは是正が求められると思います。もう一度市長の御答弁をお願いします。
総務部長
議員のおっしゃる同じ場所でというところですが、働いている内容が違いますので、会計年度任用職員には、そもそもこういったお仕事というのを、事前に決まったことを行っていただくという形が原則で、また、正規職員とは時間も違うという場合も往々にしてございます。正規職員の場合は、そういった会計年度任用職員にお任せした仕事もひっくるめた統括的な仕事という点では、大きな違いがあるものと思っております。
ふじその
会計年度任用職員の働き方は後々で貧困に陥っていく原因の一つになっています。正規職員がレギュラー的な働き方で、会計年度任用職員が補助的な、定型的な働き方だとして、それを長くされている方もいいます。ずっと放置していくことは問題があります。一気に変えることは難しいかもしれないのですが、少しずつ変えていく計画をつくることについてはいかがでしょうか。
総務部長
会計年度任用職員の人ではなくて、必要な仕事という点でのまず切り分けが必要なのかと考えておりまして、会計年度任用職員の方が正規職員を望まれるという場合にあれば、横須賀市の一般職員の試験というのは、どなたでも受けられる、年齢制限はありますけれども、一定の年齢までは受けられるという形になっておりますので、そういった意味で、会計年度任用職員にずっと縛られているということでは、まずございません。 その上で、ただ会計年度任用職員に任せる仕事というのは、当然、これから先も見直しは必要かと思っております。
ふじその
引き続き来年度も確認していきたいと思います。
市内企業における男女賃金格差の解消について
市内企業が男女賃金格差の解消を進めていく上で、横須賀市としてどのような方策を取るべきだとお考えでしょうか、市長に伺います。
市長答弁
現在の深刻な人手不足の下では、選ばれる企業になることが競争力の要であり、賃金や処遇における格差を放置することは、人材確保や人材の定着の妨げになります。 したがいまして、企業の経営者の方に、賃金格差の放置が処遇の問題だけにとどまらず、自社の競争力にも影響する問題であるとの認識を持っていただくことが何よりも重要ではないかと考えています。
これまでも企業向けのセミナーを通じて、性別によって社員の処遇を変えてはいけないということも周知してまいりましたが、今後もそのほかの機会も捉えながら、周知に取り組んでまいります。
一方、働く女性に向けた新たな支援も開始します。育児や介護など、一度はキャリアを中断せざるを得ず、十分な就労機会を得られなかった方々に、高度なITスキルを身につけていただくことで、より活躍の場を広げていくための支援も併せて実施してまいります。
シニア世代の働き方
全国的に人材不足となっている中で、高齢になっても働きたいと考えるシニア世代が増えています。人生経験を社会貢献として生かしてもらいながら、本人にとっても生きがいとなるポジティブな面がある一方で、年金が少なく、働かなければならない、また、高齢者の労働災害が多いなどのネガティブな側面もあります。
令和5年の厚生労働省の調査によると、雇用者全体に占める60歳以上の高齢者の割合は18.7%ですが、労働災害による休業4日以上の死傷者数に占める60歳以上の高齢者の割合は29.3%に上ります。そこでは、機械に挟まれたり、墜落したりする事故は減少している一方で、転倒や要介護者を抱きかかえるといった動作の反復による傷害が増加しています。本市が令和4年11月に実施した介護人材実態調査結果によると、介護保険サービス事業所では、60歳から69歳の方が365名、70歳から79歳の方が157名働いておられますが、人生経験が生かされる任務であると同時に、上記のようなリスクが高い職場であるとも言えます。
また、令和5年に厚生労働省が行った国民生活基礎調査では、高齢者世帯の59%が「生活が苦しい」「やや苦しい」と回答しており、高齢者が就労する背景には、経済上の理由もあると見られます。 横須賀市として、シニア世代が安全で豊かに暮らせる、賃金が保障された雇用の創出が必要ではないでしょうか、市長に伺います。
市長答弁
人生100年時代と言われる今、誰かの役に立ちたい、社会とつながり続けたいという意欲を持つシニア世代の皆さんが増えています。横須賀市が毎年実施しているシニア就職面接会にも、例年多くの方が参加されています。シニア世代を雇用している企業も年々増加していますが、シニア世代の旺盛な就労意欲に見合うだけの数には至っていないのが現状だと思います。 少子高齢化の影響で、企業の人材確保は年々困難になっています。こうした状況下では、シニア世代を企業の貴重な戦力として捉え、活躍の場を設けていくことが重要な視点の一つだと考えます。実際に、定年した社員をその後も継続して雇用することで、マンパワーの不足を補っている企業が増加しています。
これまでも様々な機会を捉えて、企業の皆さんにシニア世代の活用で生まれるメリットや国の支援制度などをお伝えしてきておりますので、引き続きこうした啓発を重ね、シニア世代の活躍の場が広がるよう取り組んでまいります。
2問目(1問1答)
ふじその
シニア世代の就職について伺います。シニアの就職説明会を開催したところ、就職を希望しているシニア世代の方は多かったけれども、企業のほうはそれに比べて少なかったという御答弁だったでしょうか。確認です。
経済部長
シニアの面接会は今年も行います。昨年の数字で申し上げますと180名ほどの面接希望の方が見えられましたが、実際に採用に至ったのが21名というところでございまして、就職したいという方に対して、就職口がまだ足りていない現状でございます。
ふじその
市として、そういったマッチングの機会とか、質疑の中でもありましたが、お試し雇用などの取組は、引き続き進めていただきたいと思います。
一方で、今、人手不足の職場が、建設業や介護職ということで、シニア世代にとっては、体の負担の大きい仕事でもあります。市内企業に対して働きかけることはもちろんですが、市として、高齢者の経験が生かされるような職場、仕事の創出が求められると思いますけれども、市長のお考えを伺います。
経済部長
シニアの方の経験が、人それぞれ持っているスキルですとか得意分野というのは違ってくるかと思っています。企業の側にとっては、そういった様々な、多種多様な人材をいかに自社の仕事の中で生かしていけるかというところのマッチングが、本当に大事だと思っています。企業側には、そういういろいろなパターンをお伝えしておりますし、我々も面接会だけではなくて、ハローワーク、そういった関係機関とも連携をしながら、様々なチャンスをつくっていきたいと思っています。
女性の貧困と孤独・国際女性デーへの取り組み
東京都立大学教員の阿部彩氏が、令和4年国民生活基礎調査を基に計算した婚姻状況別の貧困率を見ると、未婚・非婚女性は、死別や離別した女性、または未婚・非婚、死別、離別した男性よりも貧困率は低いですが、2021年にそれらの世帯の貧困率が改善される中、未婚・非婚女性の貧困率は下がっていない現状です。
貧困ではないものの、非正規雇用で将来に不安を抱えている方もたくさんいらっしゃいます。私自身、就職氷河期世代であり、長く派遣労働で働き、未婚でもあります。周りの友人、知人も同様の状況にある人がいます。彼らは、仕事に誇りを持ち、人生に希望を持っています。友人として、これからも支え合っていきたいし、不安な思いも共有したいと思います。ただ、どうしても自助・共助には限界もあり、また、今後単身で暮らす女性の定年退職が増えてきます。ひとり親家庭や困難な問題を抱える女性への支援はもちろんですが、全ての年齢の女性に対して、経済面や孤独解消の支援を進める必要性、また、国に対して最低年金の保障を求めることについて、市長の考えを伺います。
また、3月8日の国際女性デーに合わせて、男女平等を啓発する取組が必要だと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
市長答弁
女性に限らず、経済面や単身で暮らすことなど、様々な理由で不安を抱えている方はいらっしゃるのではないかと思います。このまちで、市民誰もが自分らしく生き、幸福を追求できる環境を整備することが、広義、広い意味での福祉の実現という市役所の使命であり、必要な支援を必要な人に届けるべきだと考えています。
次に、最低年金についてです。年金制度を含む社会保障制度については、生存権に基づき全ての国民に提供されるもので、横須賀市としてその是非を判断する立場にないため、国に最低年金の保障を求めるつもりはありません。
次に、国際女性デーについてです。国際女性デーは、女性に対する差別の撤廃と地位向上、ジェンダー平等の実現に向け、国際的に位置づけられている記念日であり、黄色いミモザの花がシンボルとして広く親しまれています。 横須賀市においても、国際女性デーは、ジェンダー平等などについて啓発し、市民の皆さんに考え、行動につなげていただく機会だと捉えています。
今年度は、国際女性デーに先立ち、先日、ジェンダー平等について考えるセミナーを開催したところであり、今後も3月8日に合わせて、SNSによる発信や、本庁舎やティボディエ邸でのイエローライトアップ、関連施設でのパネルや図書の展示等を予定しています。
また、今年度初めての取組として、デュオよこすか女性のための相談室では、6月と11月に夜間相談を実施しており、国際女性デーにあわせて3月にも行う予定です。 引き続き、国際女性デーに限りませんが、市民の皆さんがジェンダー平等を身近な課題として理解を深めていただけるよう、周知啓発や学びの機会の充実を図り、推進に取り組んでまいります。
2問目(1問1答)
ふじその
孤独支援について、女性は、コミュニケーションに関しては大丈夫と言われているのですけれども、そういう人ばかりではないと思います。市として、きめ細かい施策の実施を引き続き求めていきたいと思っています。
一方で、女性同士が連携し合える場所をつくることも、市として大事な役割だと思います。本市では、女性向けの相談窓口として、ドメスティックバイオレンスの相談や健康相談、妊娠・出産の相談、また子育ての相談などの窓口がありますが、その中で、デュオよこすかの女性のための相談室は、どんなことでも相談できるのでしょうか。
市長室長
こちらは、相談員も女性の方に対応していただいておりまして、全ての女性に関するお悩み相談、全てを一括で受けさせていただいております。また、専門的になりますと、他の相談窓口ですとか支援を御案内させていただいています。
ふじその
今年度、セミナーも開催されたということで、よかったと思います。
川崎市の男女共同参画センターでは、シングル女性のためのお月さまカフェを定期的に開催していて、人気も高いそうです。独り暮らしで誰かとおしゃべりしたいとか、気軽に出かけられる場所が欲しいというシングル女性を対象に、参加者同士でテーマトークを楽しんだり、専門員に相談したりできる場所となっています。
本市では、シングル女性というだけでは支援の対象にはならないと思いますが、特に困り事がなくても気軽に立ち寄れる、定期的な機会をつくることで、本市に住む安心感とか、女性同士の連帯や助け合いにつながるメリットがあるのではないか。
市長室長
そういった意味では、まさにデュオよこすかが、今そういった場としては御提供させていただいております。きっかけというのは、特に今我々のほうから設けておりませんけれども、今のところはデュオよこすかをしっかりとPR、周知させていただきながら、そこでいろいろな方に交流していただくような場をつくりたいと思っております。
ふじその
国際女性デーについて、前向きな取組ありがとうございます。ジェンダー平等先進国のアイスランドで、そのきっかけとなった「女性の休日」というムーブメントをテーマにした映画が上映されて、そのアクションを日本でも行おうと、国際女性デーの2日前の3月6日に、女性が自分のために時間を使おうというムーブメントの準備が全国で広がっています。
日本の女性は、仕事や家事で自分のための時間が少ないと言われています。これから忙しくなる年度末の1日、3月6日に、この日は女性が自分のために時間を使うことを、市長としても、市としても後押しをしていただけないでしょうか。
市長室長
今、具体的にどういったことが皆様の後押しになるのか、なかなかちょっと思い浮かばないのですけれども、国際女性デーとして定められている日の直近でもございますし、何かできることがあれば、是非市としても全力で応援させていただければと思っております。

