公共施設の統廃合について
公共施設の在り方について伺います。 令和4年から現在までに、青少年の家、みんなの家が7施設廃止されました。横須賀市では、貴重な平地や駅に近い立地だったのに、売却され、個人所有となっている旧施設もあり、利用者や住民からは、公共の財産の在り方として疑問の声を伺っています。
今、支援が求められている登校前や下校後の児童・生徒の居場所、また、日中の様々な年齢の子どもの居場所や支援の実施場所として、小規模な公共施設を残しておくメリットは大きいと思います。 公共施設の存続を検討する際には、今後予測される新たな課題に対する住民サービスや、立地の点で公共性がある場合の規定が必要ではないでしょうか。また、施設存続の検討をする際に、住民の意見が反映される仕組みづくりが必要です。そのような視点から、FM戦略プランを見直しする必要性について、市長に伺います。
子どもや若者の居場所が求められており、児童図書館を含む周辺の土地の活用が提案されています。そのような課題がありながら、なぜ青少年の家、みんなの家を廃止し、跡地も手放してしまったのでしょうか。市長のお答えを求めます。
市長答弁
FM戦略プランについてです。ファシリティ・マネジメントの取組は、単に施設数を減らすことだけを目的とするのではなく、施設の安全性、利用率、利用者層などを踏まえ、住民サービスへの影響や公共性、公平性を念頭に、廃止の際には代替機能の整備を行うなど、当然、利用者や地域の声をお聞きしながら推進してまいりました。既に、議員御指摘の視点も踏まえ、取り組むことができていると考えています。
こうした取組は、市議会に特別委員会を設置していただき、議員の皆様とともに検討を重ね、策定した現行のFM戦略プランに掲げる方針や考え方に基づいて進めてきています。したがいまして、改めてFM戦略プランを見直しする必要はないと認識しています。
次に、青少年の家についてです。青少年の家については、旧耐震基準の施設を中心に、安全確保の取組として廃止を進めました。廃止の際には、近隣の小学校に放課後子ども教室を設けるほか、コミュニティセンターなどに居場所機能を設けるなど、代替機能の整備を併せて行っています。御理解をいただくために、利用者や地域の方々、当然、議員の皆様にも丁寧に御説明をしてまいりました。
また、跡地については、FM戦略プランで掲げる速やかな資産活用を行うという方針に基づき、各部局に活用希望の有無を照会し、希望がないものについては売却を進めました。
なお、御質問にありました子どもや若者の居場所については、児童図書館を含む周辺の土地について、一体的な活用を民官連携で検討するほか、全天候型の遊び場として、三笠公園や大矢部みどりの公園に大屋根を整備し、また、中学生以下の子どもたちに市の有料施設を無料で開放するなど、様々な居場所づくりを進めてまいります。
2問目(1問1答)
ふじその
みんなの家について伺います。横須賀市の人口減少がみんなの家の統廃合の理由になっています。全国的に人口減少となっているということは、この間の質疑を通しても共有されました。この原因は、自分1人が生きていくだけで精いっぱいという社会になってしまっているということだと私は思っています。生きていてよかったと思える社会にするには、まず賃金を上げて、働く時間を減らしていく政治の決断が必要だと私は思っています。そのような方向にかじを切ることができるなら、社会が、そのときに向けて市民サービスを削ってしまうことは、かえって逆効果なのではないかと、そういう思いで様々な施設を大切に使ってほしいと、この間の議論をしてまいりました。
横須賀市としては、FM戦略プランの目標達成に向かっているところですけれども、市民や子どもが利用する施設を廃止してよいのかという疑問がずっとあります。もう一度、市長の御答弁をお願いします。
財務部長
これまでも何度も議論をさせていただいたと思っていますけれども、全国的に人口減少が進む中で、横須賀市としても人口減少が進んでいます。その中で、人口が多かったときの施設を維持するということは、もう基本的には必要がないというか、持つべきではないと思っています。そういった意味で、FM戦略プランを令和元年度に策定をして、順序づけをしながら進めているところです。
例に出していただいたみんなの家というのは、旧耐震の基準でできているところが多かったものですから、そういったものを中心に、まずは廃止を進めてきたということです。それ以外のものについても、今後取組を進めていきますけれども、やはり地域の住民のニーズがどうであるとか、利用率がどうであるとか、人口の動態がどうであるかといったことを見極めながら進めてまいります。今議員がおっしゃっていただいた人口減少で、それから働く環境がというようなことはあるのかもしれませんが、まずは施設のことはしっかりと進めて、それで縮んだ出費というか、確保できる一般財源を新たなニーズに向けていくというのが大きな考え方でございますので、FM戦略プランに沿って、これからも進めていくことが必要だと、そのように考えています。
ふじその
財務部長からは、旧耐震基準ではないみんなの家も、今後は廃止対象にもなるということが話されたかと思いますけれども、例えばそれは複合施設になっている青少年の家、みんなの家も対象になるということでしょうか。
財務部長
別に青少年の家に限ったものではなくて、利用率がどうであるとか、利用率が低い施設が近接しているのであれば一つにまとめるとか、そういったことを進めていかなければならないと考えています。
ふじその
分かりました。それも踏まえて、予算審査していきたいと思います。
施設の有料化について
市の施設の使用料が値上げとなる中、令和8年度予算案では、スポーツ施設を中心に、中学生以下の子どもの使用料は無料となりました。しかし、中学生より年上の15歳から18歳、また高校生も子どもであり、収入にかかわらず、市が提供する施設を平等に利用できる環境が必要です。中学生以下だけではなく、15歳から18歳の子どもも施設の使用料を無料にするべきではないでしょうか、市長の考えをお示しください。
市長答弁
今回の無料化は、次期再興プランに掲げている子どもの居場所・遊び場づくりに資する施策の一つとして検討を進めました。対象を中学生以下としたのは、対象施設の子ども料金の体系を参考にしながら、無料化による収入への影響も併せて検討し、まずは義務教育の世代までを対象にスタートしようと考えました。初めての取組ですので、これを当然のことながら最終形とするのではなく、利用状況や財政状況を見極めながら、制度の在り方について検討してまいります。横須賀の子どもたちには、温水プールや猿島公園など、様々な場所でスポーツを楽しんだり、自然と触れ合ったり、横須賀ならではの多彩な体験を通じて、健やかに成長してほしいと願っています。
施設の活用について
本市公共施設の各会議室やホールでは、様々な学習会や発表会などが開かれています。その中で、よい内容にもかかわらず、参加者が少なかったり、対象の属性の方に情報が届いていないようだったり、託児の案内や手話通訳がいなかったりなど、せっかくの催物が市民に対して十分に開かれていないケースが見られます。
各施設では、イベントのスケジュールのお知らせを発行していますし、まなびかんでは、講師を育成する観点から、教室の運営に関しても助言をする取組をしています。公共施設を使用し、発信しようとする方は、社会貢献をしたいと思って活動しておられると思います。
市として施設を貸しているという手続だけではなく、イベントを一緒につくっていく取組の必要性について、市長に伺います。
市長答弁
横須賀市の各施設は、それぞれ設置目的が異なり、発表会など幅広い集客を行うことができる施設もあります。一方で、コミュニティセンターは、サークルなどの団体利用がベースとなっており、会員相互の活動が中心となっています。それらの活動を発表する場として、各コミュニティセンターで文化祭などを実行委員会形式で開催しており、市はその支援を行っているところです。また、コミュニティセンターでは、サークル活動を紹介するスペースを設けるなど、サークルのPRもしています。
今後も利用者からの要望があれば、発表会などの運営のアドバイスや広報の支援について、各施設の状況に応じて取り組んでまいります。
2問目(1問1答)
ふじその
コミュニティセンターでの市民文化祭の取組はとてもいいと思います。私が市としてサークル活動と協働して取り組んだほうがいいと思っていたイメージの一つとして、生涯学習センターで2006年から取り組んでいるABCプランというのがあります。これは講師として活動することを希望している人に、研修からデビュー講座までをサポートしているものになります。また、市長部局でも、市民協働のまちづくりの取組がされていると思います。
そのようなサポートを日々のサークル活動にも広げていくということで、より主催者もやりがいを持てるし、市民も参加が広がっていくのではないかと思います。今行っている紹介も本当にいいのですけれども、さらに一歩進んでいくことについてはいかがでしょうか。
地域支援部長
コミュニティセンターについては、先ほど市長が御答弁させていただいたとおり、サークルが自主的な活動を行っていただいているところでございます。本来であれば、サークルのメンバーが自主的な活動を行っている中で、例えば音楽活動をしているので皆さんに聞いてほしいというようなイベントを開催するのであれば、広く集会室を使っていただいているという状況でございます。
そういったことをするときに、何かアイデアがないかとか、ノウハウが欲しいというお話があれば、我々コミュニティセンターの職員が一緒になって考えさせていただこうと思っていまして、今までもそのような形で進めさせていただいているところございます。
ふじその
引き続きよりよくなっていくように、私も取り組んでいきたいと思います。
施設利用のデジタル化について
本市市民大学は、昭和52年に開設し、来年度50周年を迎えます。現在は、生涯学習センター、まなびかんを校舎として、指定管理者である公益財団法人横須賀市生涯学習財団が多様な講座を企画し、市民が何歳になっても学び続けることができる機会を創出しています。
来年度より新・講座運営システムが導入され、マイページ機能やキャッシュレス決済など、時代に即した新たな機能が使えるようになるとのことです。一方で、システムを使えない人の生涯学習の機会を奪うことがないよう配慮が必要です。教育長の考えを伺います。
教育長答弁
市民大学における新・講座運営システムの導入についてですが、今回生涯学習センターで実施している市民大学の申込みや支払い等の運営管理に、新・講座運営システムを導入いたします。これにより、クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレスでお支払いいただけるようになり、また御自身の受講履歴を確認することができるにようになるなど、利便性が向上いたします。
新システムの導入に当たっては、既にまなびかんニュースによる広報を行っており、実際の手続方法など詳細については、3月上旬から市民大学の募集要領や、講座案内のホームページ等で周知する予定です。 新システムでの受付を開始するに当たっては、マニュアルを作成し、配布することや、パソコンやスマートフォンに不慣れな方のために、窓口に担当職員を配置するなど、丁寧なサポートを行ってまいります。
2問目(1問1答)
ふじその
新・講座運営システムの導入に伴って、窓口も設置されるという御答弁がありましたが、例えば電話で申し込むことは今後できるのでしょうか。
教育長
今のところでは、電話というようなお申込みはちょっと考えていません。今までも、申し込まれた際にお金を払っていただくということがありましたので、そこの部分のキャッシュレス化を図っていきたいというのが、まずメインになっています。
ふじその
ただ、そうすると、スマートフォンやパソコン、ウェブでの申込みしかできないということになってしまって、申込みできない人が出てくるのではないかと思うのですが。
教育長
そのために、今回、市民大学の募集要領ですとか、講座の案内において、どのような手続が必要かということの周知を3月から始める予定にしています。今おっしゃっているような、支払いの方法としてスマートフォンによるキャッシュレス決済を基本にしていきたいということになっていますので、この制度でもスマートフォンによるキャッシュレス決済がすぐに使えない方については、暫定的な対応は多分、経過措置としては取らせていただくことはあると思っています。
ただ、将来的には、現金をお預かりすることを減らしていくことを、今後、行っていきますし、またスマートフォンをお持ちでない方については、紙の会員証を交付できるようにしていきますので、経過措置はちゃんと取る形を考えています。
ふじその
紙の会員証で受講ができるということですか。新規の受講で、スマートフォンもパソコンも持っていないという方もいると思うのです。そういう方は、どのように講座が受けられるのかということなのですが。
教育長
その段階においても、新しく紙の交付書を出せるという形、つまり、今まで持っていた方たちが、新たにスマートフォンで登録していただければ、会員番号をもう一回作り変えた上で、スマートフォンで自分の受講履歴が分かったり、自分の番号がありますので、そこから申し込むことが可能になります。
スマートフォン等をお持ちでない方については、履歴等は見ることができませんけれども、既存の今までと同じような会員証をちゃんと出しますので、それに基づいて申請をしてくださいという形になります。その際には、後で納付がもう一度確認できなければいけなくなってしまいますので、手間は若干かかりますが、お持ちでない方については、経過措置というか、暫定的な措置の方法を考えています。
ふじその
引き続き受講の機会が減らされないように、見ていきたいと思います。
芸術劇場の活用について
横須賀芸術劇場大劇場は、本格的なオペラハウス仕様となっており、オペラはもちろんのこと、オーケストラやバレエなどの美しさとハーモニーを存分に堪能できる、首都圏有数のホールとなっています。
このようにインパクトのある文化施設ならば、周辺にも関連の教室や商店が並ぶなど、雰囲気が醸成されそうですが、実際にはそれほどの影響にはなっていません。 その理由の一つに、各ジャンルを満遍なくセッティングしているため、かえって特色を出せていないことがあるのではないでしょうか。また、舞台芸術はチケットが比較的高額でありながら、その舞台が面白いのか未知数であり、見たことのない演目に挑戦しにくい面があると思います。
新しいものをつくっていくためには、演者や舞台に関わるセクションだけではなく、劇場が一体となって、新しい芸術を横須賀から発信しようという熱をつくっていかなくてはなりません。そのためにも、横須賀市の財産である芸術劇場を存分に稼働させる必要性があります 。芸術劇場大劇場の方向性や特色を引き出す芸術監督を配置することにより、芸術劇場の魅力をさらに生かすことができるのではないでしょうか、市長の考えを伺います。
市長答弁
芸術劇場への芸術監督の配置についてです。 芸術劇場は、市民が舞台・音楽芸術に親しむ場として開館し、質の高い多彩なジャンルの公演を鑑賞していただくことを通して、市民の皆さんの文化の向上を図るという目的の下、運営しています。 その方向性の中で、例えば、新作劇を制作するための芸術監督を配置したり、オペラやバレエだけに特化して公演を展開していく考えはありません。
現在の指定管理者を選考する際にも、幅広い年齢層の多彩な鑑賞要望に応えるために、質の高い様々なジャンルの公演を実施することを仕様に掲げていて、横須賀芸術文化財団の公演計画でも、オペラ、バレエ等の演目を含めた多彩で質の高い公演を年間30本ほど計画しています。
また、横須賀芸術文化財団は、これまで培ってきた運営ノウハウを生かしながら、交流のある国内トップレベルの歌劇団や、バレエ団等の芸術団体と密に連絡を取り、国内公演の誘致や海外公演の招聘を決定しているために、財団としても芸術監督を設置する予定はありません。
2問目(1問1答)
横須賀芸術劇場は、質の高い演目を幅広く市民に提供しているということで、そこはとても大事なところだと思います。 ただ、芸術劇場にはもっと可能性があると思いますし、上演するだけではなくて、様々なまちづくりの文化的な波及効果も生むことができると思います。先ほどおっしゃったような、質が高く、様々なジャンルを提供するということも必要ですが、オペラハウスを持っている以上、それにふさわしい公演も期待されていると思います。
指定管理者の公益財団法人横須賀芸術文化財団は、専門的な知見もお持ちということですので、財団が集団で芸術監督を担い、方向性をつけることもよいと思うのです。有名人が芸術監督をするという意味ではなくて、集団での芸術監督、方向性を決めていく必要性については市長はどうお考えでしょうか。
文化スポーツ観光部長
様々な公立館でも、今、芸術監督を用いているところは10%ほどございます。ただ、その会館は、ほとんどが自分のところで大きな立ち上げの自主公演、オペラの公演を開催していくですとか、市民ミュージカル、それからそういった何かに特化した事業をするために、その芸術性を高めるための芸術監督というのを置いてあるというのが主な目的になっています。
ただ、芸術劇場に関しては、幅広い公演をまずは皆さんに聞いていただく。それから、経済の波及効果も全て含めてだと思います。そこに対して、例えばオーケストラであったり、舞台であったり、どなたかの芸術監督を置いて偏った方向性に行くことではなくて、様々なこれまで培っていた運営ノウハウ、こういったものを生かし、またこれまでも、例えば国内有数のオペラ団体、それからバレエ団体、芸術団体、そういったところと長年にわたり交流がございます。そういったところを含めた上で、皆様と一緒にいろんな公演を、また招聘公演も含めて選んでいく。そういった幅広い見地を持って、偏らない公演を決めていく、芸術を決めていくということが、今芸術文化財団が行っている事業でございます。
ふじその
そうですね、偏らずに質の高い公演をするということも、一つの方向性だと思いますので、そういう方向性だということが分かりました。
芸術劇場は、市の施設であって、まちづくりとか、観光、無形文化財の保護などにも密接に関わってくる事業だと思います。市の職員もこのような事業に関わりたいのではないかと思うのですけれども、市の職員が芸術文化財団と協働して、文化振興に貢献をしていく可能性については、市長はいかがお考えでしょうか。
化スポーツ観光部長
もちろん、芸術劇場は文化振興課が所管しています。また、私どもの部局の中では、エンターテイメント推進担当が、街なかミュージック、それから様々なエンターテイメント事業を展開しています。そういう中で、私も、芸術劇場の中で、様々なアーティストの方と交流を得たりですとか、今横須賀芸術文化財団が劇場だけではなくて、町なかに出て様々なコンサート、音楽を展開していく、そういったことを私どもの部局の職員と横須賀芸術文化財団の職員が一緒になって行っておりますので、これからの可能性というよりも、現在進行形の中で、そういった幅広い音楽の取組を行っていると認識しています。
市長
芸術文化は幅広いし、深い。総合芸術、総合舞台というのは、非常に難しいジャンルなのですね。それをどうするかといったら、方向性がどこかに偏らざるを得ない。だから、私も総合プロデュースを行いたいと思っているのだけれども、どこか偏るわけで。今部長が答弁したように、音楽の話なのだけれども、音楽だけではなくて、舞台芸術があり、オペラがあり、様々なものがあったときに、1人の人間に総合プロデュース兼舞台監督というのは非常に難しい。どこかで偏らざるを得なくなってくるので、そういう意味では、今ジャンルごとにいいプロデューサーがいて、様々なことを行いながら、それを職員も含めて検討しながら勉強していくという、今、行っている最中だと思っているのです。横須賀市の文化芸術の底上げをしなくてはいけないというのを十分分かっているのは自分なので、その意味で、今そこに向かって進んでいるということだけは御理解をいただければと思います。おっしゃっている意味は分かりますが、現実的に総合舞台プロデューサーというのは難しいとお考えください。
古墳を生かしたまちづくり
市長は、大矢部みどりの公園について、施政方針の中で、「横須賀は、鎌倉の世に三浦一族が躍動した歴史を持ち、時を経て、近代の波が押し寄せる中で、再びその名が人々の記憶に刻まれてきた」と述べられました。本市には、そのように多くの歴史遺産があり、古代から現代への長い時代を感じることができます。
市内には、大津古墳群とかろうと山古墳の2つの古墳が文化財指定されています。大塚復元古墳と合わせ3つの古墳を保存しながら、歴史的観光資源としても活用する方策について、市長と教育長はどのような見解をお持ちでしょうか、伺います。
市長答弁
3つの古墳の活用についてです。 大津古墳群やかろうと山古墳は、古代の三浦半島の歴史を伝える貴重な文化財であると認識しています。大塚古墳群は、開発行為に伴い調査が行われ、記録保存されました。その後、1号墳のみ場所を移して、同規模で再現されています。大津古墳群とかろうと山古墳は現況のまま残っていますが、大津古墳群は、住宅地に隣接し、立入りが制限され、かろうと山古墳は、古墳までの山道が険しい隘路となっています。そのために、多くの来訪者を受け入れる観光資源として活用することは難しいのではないかと考えています。
教育長答弁
市内に所在する古墳を歴史的観光資源として活用する方策についてです。 御質問にありますこれら3つの古墳についてですが、大津古墳群は、平成19年度に調査を行い、平成27年度に市の史跡に指定しました。かろうと山古墳は、昭和27年度以降、昭和から平成にかけて3回の調査を行い、平成19年度に市の史跡に指定をしているところです。大塚古墳群については、平成4年度の調査の後、開発に伴い消滅しましたが、その後、1号墳のみ場所を移して同規模で再現され、現在は大塚復元古墳として整備されています。復元であるため、文化財の指定はしておりません。
いずれの古墳にも、現地には説明板を設置し、出土資料は自然・人文博物館に収蔵しており、一部を常設展示室で展示しているところです。 先ほどの市長の答弁にもありましたとおり、観光資源として多くの方を受け入れることは難しいと考えています。 しかしながら、郷土の歴史を語る資産として、今後も大切に保存するとともに、周知に努めてまいりたいと思います。
2問目(1問1答)
ふじその
市内の古墳は、保存という点では十分にされているのでしょうか。
教育長
古墳の場合に非常に難しいことは、それ自身が文字として残っていないのです、文書資料として。ですから、それぞれ開発が行われた際だとかに出てくるものを、現地調査の中でしてくるというのが、今の状況です。
横須賀市の場合には、様々な山のところに古墳があったとは思われていますけれども、それが盗掘されたり、造成に伴ってもう既に壊れてしまっているというのが多くあったということになります。例えば、大津古墳については、たしか6基ぐらい古墳があったのですけれども、そのうちの幾つかは、太平洋戦争中の砲台を造るために削られてしまってなかったり、かろうと山についても盗掘がされていたりという状況になっています。大塚古墳群については、ちょうど大塚台小学校一帯の宅地、池田町の宅地開発に伴った中で出てきたので、調査保存をしているという形です。
ですので、初めから何かここにあったという資料が、関西のように、堺市や何かのほうに現在まで残っているようなもの、そしてそれが何であるかということが、日本書紀や古事記に記載されているような文字文献があれば、何らかの確証の取りようがあるのですけれども、関東の古墳については、ほとんど文字の記録がないことがありますので、実際に開発や、あるいは調査を行った際に発掘してみて、誰も盗掘がされていなかったり、あるいは崩れていなかったということでもったものが、古墳としてしっかり保存がされていると思います。
横須賀市の今回の史跡についても、保存状況が、盗掘はされていますけれども、そういう状況だったということがあるので、現況で残すということが、これら古墳に対する保存の方法と理解をして、残していたということであります。
ふじその
古墳自体ができた当初のままだったりとか、そういうことは難しいと思うのですけれども、古墳マップとか、看板は既にあるということですが、例えばかろうと山へ登る際の整備とかも大事なことかと思います。子どもにとっても、古墳が身近にあることで、教科書に載っている有名な古墳がより理解が深まったり、横須賀市が同じように、名前はなくても歴史のある場所なのだということが分かると思います。古墳を教材にすることにはどのような意義があると教育長はお考えでしょうか。
教育長
やはり、郷土の歴史を知り、郷土がどういうものかということを、自分なりに、経年的に追いかけていったときに、三浦半島の成り立ちと、その中にどういう人が住んでいたかというポイントとして、例えば貝塚があり、縄文遺跡があり、それから、その時代の後に弥生の後期から古墳時代に入るということが、歴年の中で追いかけていったときに、自分が今いるところと過去とがつながってくるという意味で、一つの時代を示すものとしては必要だと思っています。
これは、現地でできれば見せたいのは事実ですけれども、それが通常の町なかにあるものではなかったり、山の中にあったときに、古墳の場合には、古墳の内部構造のほうが非常に重要であるし、周りを崩してもいけませんから、周りを自然のまま、現状のまま残すということで初めて史跡になるので、史跡にしてしまったがために、逆に現状で残すしか方法がないというのが今の状況だと思っています。
ですので、できる限り案内板だとかであるということをお示しするのと、そこから発掘したものは、自然・人文博物館にあるのだということは、学校で伝えていきたいと思っています。
ふじその
古墳が現状で保存されているということは大事なことだと思います。ただ、ホームページでの案内など、やはり古墳がここにあるということが分かるような案内の工夫も必要ではないかと思いますが、ぜひ進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
教育長
1点目は、住宅市街地の中にある部分もあったりしますので、それは近隣と相談しながら、また細い道で行かざるを得なかったりということがありますので、あったというのを地図上で落とすようなことでお示しすることは、今でもできていると思いますので、それらは整理をした形で見られるようなことが、どうやったらできるかは検討させていただきたいと思います。
ふじその
市長に伺います。横須賀市は、いろいろな史跡がありますけれども、古墳はとても象徴的な構造物だと思っています。市長は、この間の質疑で、市長の役割を「つなぎ」と表していたことがあって、私は印象を強く持っています。1か月後も見えない情勢の中ということもおっしゃいましたけれども、古墳を本市の魅力の一つに位置づけることで、観光・集客という面だけではなくて、本市の揺るがない土台としても大切なのではないかと思いますが、市長のお考えを伺います。
市長
古墳、確かにそうなのだけれども、悠久の歴史の中で、今自分が存在しているという確認をするだとか、先祖だとか先達に対する感謝、三浦に、ここに生まれ育ったという人間のあかしであるから、単に観光の拠点ではなくて、住んでいる人たちも含めて、そこに存在したということのあかしが、私はかつてあったという古墳だと思っているのです。 だから、ルートミュージアム構想の中と、現状の中で行っているのだけれども、古墳をどう位置づけられるかということ、それを知る上では必要なことではないかと思っていますので、盗掘とか様々なこともある、考えもあるのですが、何かどういう形でにせよ、それは市民や市外の人たちにも、どんな形でもここにあったと、存在があるということだけはお伝えできるように工夫は検討していきたいと思います。

