日本共産党横須賀市議団

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よこすかから平和を発信 原子力空母NO!
議会での発言
2019年9月15日

《平和モニュメント》を撤去/新設するという補正予算案の議会への提案は、市民からの合意も、制作者からの納得も得てのものではなかった。これでいいのでしょうか②

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9月4日、都市整備常任委員会・分科会で、ねぎしかずこ議員が、環境政策部と質疑し、色々なことが明らかになりました。

詳しくは

http://www.negishi-kazuko.jp/archives/2422

 

しかし、

ご遺族との交渉は総務常任委員会・分科会の渉外部が担当していることや、最終的な政策判断は市長に質問しなければわからない、ということで、9月12日の予算決算常任委員会の「総括質疑」を大村洋子議員が行う段取りをしていました。

ところが、当日の10時からの理事会で「総括質疑」は認められませんでした。

横須賀市議会予算決算常任委員会運営要綱

(締めくくりの総括質疑)

第8条

2締めくくりの 総括質疑は、複数の分科会に関連する内容あるいは

政策的判断を求める内容に限り、行うことができる。なお、原則と

して第3条に規定する質疑を行った委員による同一項目の総括質疑

及び補正予算審査における総括質疑は行わない。

上記の要綱を考慮し、私たちは①内容が都市整備分科会と総務分科会にまたがっていること、ねぎしかずこ議員が都市整備分科会で明らかにした内容を踏まえてさらに②政策判断を市長に質したいこと、この2点から「総括質疑」を準備しました。しかし、理事会では「総括質疑」が認められなかったことから、以下、私たちが市長に質問することで何を明らかにしたかったのかという点を中心にお知らせしたいと考えます。

まず、聞きたかったのは、「平和モニュメント」撤去の理由です。都市整備分科会でねぎしかずこ議員が、撤去・新設の方針を決定した時期を質問したところ、平成31年4月とのことでした。この時点で決定したのはどのような理由でなぜ、この時点だったのかということです。

環境政策部は都市整備分科会で、「遊びに来た市民の安全性」を理由に挙げていましたが、平成31年4月の時点でその認識があったのか疑問です。なぜならば、平成29年の委託調査の際に鉄の粉が500キログラム出たとか、モニュメント内に70センチほど水が溜まっていたという報告がありましたが、すぐに危険ということではなく5年後に危険となるとの結果だったからです。ですから、市はメンテナンスをすればしのげたということで、議会にもあえて報告はしなかったとのことでした。

市が「平和モニュメント」への安全性を問題にし始めたのは、「改修の可能性」を明確にする必要から建築業者3社に対して「現状の腐食状況」「改修の可能性」「改修等費用」この3点の調査業務を依頼した後のことです。この委託と結果の判明がいつの時期なのかはわかりません。ここも明らかにしたかった点です。しかもこの「改修の可能性」に言及し調査業務の依頼を提案したのは、故最上壽之氏のご遺族です。市が最上氏のご遺族に接触したのは今年の5月とのことですから、時系列で考えると、ご遺族に接触する以前に市は「平和モニュメント」の撤去・新設をすでに決定していたということになります。

以上のことから撤去・新設の理由を市民の安全性への考慮とするのは、取って付けたように感じます。ですから、この撤去・新設の決定過程を明らかにすることが重要なのです。

また、加えて、撤去・新設を決定した4月以前の市長の認識はどうだったのかと言えば、3月議会の鈴木真知子議員の代表質問への答弁に顕著に表れています。そのまま引用します。

「余り知られてないのが残念でならない。私が好きなところで。 実はきのう、少し時間つくって見てきました。本当にすばらしい場所だと思っています。あそこを、今おっしゃったように、平和の発信の場にしたい、文化の発信にしたいという思いは一緒ですので、ルートミュージアム構想の中の1つにぜひ加えていきたいというふうに思います。 軍港めぐりだけではなくて、どこかの時点で平和を訴える場面がなかったのかなとずっと探してきたところで、言っていただいた質問ではたと気がつきまして、不覚にも平和のモニュメントがあるということをすっかり忘れていまして。タワーマンションがないときは、一番高いものだった。上から平和を祈るという意味では、ルートミュージアム構想の中の1つの拠点として非常に大切なところだということがきのう行ってよくわかりました。おっしゃるとおりです。ありがとうございます。」

これは平成31年2月26日の上地市長の答弁です。つまり2月の下旬まで市長は「平和モニュメント」の存在自体を忘れていたのです。にもかかわらず、1か月、2か月後の4月にはもう、「平和モニュメント」の撤去・新設を決定している。これは非常に不可解です。確かに、この時期にルートミュージアム構想における拠点との位置づけを持っていたことがわかります。その中で、おそらく決まっていったのであろうことは想像できるところです。そして、重要なのがご遺族の了解です。ねぎしかずこ議員が都市整備分科会で明らかにしたように、9月4日の時点で了解を得られていません。了解を得ていないにも関わらず、議案として議会に提出してきたのです。このあたりの政策的判断は市長に聴いてみなければわかりようもありません。

以上が本当に大雑把な「総括質疑」の「動機」です。

335万円余の募金も寄せられて建築された「平和モニュメント」であること、検討会の専門家によれば「パブリック・アートの所有者は市民であるから、市民意見を聴いてから撤去・保存を決めるべき」というご意見が付されています。本来ならばこういうご意見に真摯に耳を傾て「平和モニュメント」のこれからを決めるべきではないでしょうか。

私たちの思いは9月19日(木)に行われる「討論」で展開しようと考えています。


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